■[Mesh]放射テクスチャと中央割りメッシュのメモ
今回は、放射テクスチャの流用を前提としたパイク分割メッシュの活用法に関するメモです
■概要
・ゲームエフェクトを作るにあたり、中央から放射状に広がる発光テクスチャや衝撃波テクスチャを作る機会は多いと思います。
これらを流用して、メッシュで別の形にする小ネタをご紹介いたします。
■UnrealEngine5でのエフェクト化イメージ

・まず初めに完成形のイメージとして、UnrealEngine5に取り込んでみたサンプル撮影です。
リムアルファやデプスフェードで側面や接触面のポリゴン感を緩和し、スケールや角度を調整して配置すると、このような感じになります。
中央のものはあえてマネキンに刺して、どんな感じになるかをわかりやすくしています。
■放射テクスチャと中央分割メッシュ
・ここからは、使用したメッシュの形状を説明していきます。
まず基本となる四角形アレンジメッシュの形です。
四角形板の中心から周囲に向かって放射状に辺を伸ばす形に割れ目を入れ、それを元に変形したり組み合わせたりします。


■補足:立体パーツの展開図
・立体パーツ3種の補足図解です。
「3面」は、文字通り3面合わせを揃えて組み合わせたものであり、
「指向型」は、「3面」メッシュの周囲の頂点を一方向にスライド移動させたものです。
基本的にはマテリアルで「フレネル(リム)アルファ」効果を使い、板に見えてしまう状態を緩和する想定です。

■アレンジ例いくつか
・ここからはメッシュに少し手を入れているアレンジを紹介していきます。
■メッシュを八角形に変形
・まずはシンプルなものから。
こちらは周囲の辺に点を一つ増やして八角形にし、間の頂点を広げて円に近づけています。
こうすることで間の広がり具合を調整しやすくなります。


■メッシュ側で放射テクスチャのリピート数を増やす
・放射テクスチャの応用として、メッシュ側で周回リピート数を増やす小ネタの紹介です。
四角形・中央割りメッシュの一片を切り離して広げ、複製して切り離した部分をつなぎ合わせることで、テクスチャのリピート数を増やし、密度を増すことができます。

■リピートのサンプル:2周・八角形
・2枚分を繋げて八角形にしたものをベースに、各形状に変化させたものです。
真正面からだと対象になってしまっているのが見て取りやすいですが、密度増加としては程よく、また立体パーツなら多少緩和されるかと思います。


■リピートのサンプル:3周・12角形
・こちらは3枚を重ねたものをベースに、各形状に変化させたものです。
奇数回の周回は対象がわかりにくくなりますが、密度としてはやや過密気味な印象があります。
実際にはこちらの3周回くらいが上限になるのではないかと考えています。


■テクスチャを変更してみたサンプル
・放射状に広がるトゲトゲしたテクスチャなら、ある程度流用が効く想定です。
ここからは、各メッシュをざっくりまとめて、テクスチャを変えてみたサンプルをいくつか並べてみます。
・まずはここまで使用した作例テクスチャとメッシュの再配置一覧。
左から 四角形→八角形→リピート2周→リピート3周
上から 板→3面→3面(指向型)の並びとなっています。

・ここからがテクスチャを変更してみたサンプルです。



■相性が悪いテクスチャ:丸いシルエットのもの
・中央から放射状に辺が配置されているものが鋭角に変形させるため、丸みを帯びたテクスチャとは相性が悪いです。


・いささか不格好ですが、今回は以上となります。
今回の作例は無難な形状ですが、ここから意図的に頂点の位置を不揃いにすることで、もう少し印象を変えることもできます。
使用できるテクスチャの種類や、作れるシルエットに限りはありますが、1つのテクスチャから異なるイメージを作ったり、立体的な形状を作る手法の一つとして、なにかしらのヒントになれば幸いです。
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